埼玉大学を目指しているけれど、英語試験のことがまだよくわからない……そんな方に向けて、この記事では試験の概要から効果的な勉強法まで、実践的な情報をまとめています。
英語は配点が大きく、合否に直結しやすい科目です。準備の仕方次第でスコアが大きく変わるので、早めに傾向をつかんで動き出すことが大切です。
埼玉大学の英語試験とはどんなテスト?
まずは試験の全体像を把握することから始めましょう。傾向を知らずに勉強を進めると、的外れな対策になってしまうこともあります。ここでは試験形式と基本データを整理します。
試験の基本データと出題形式
埼玉大学の個別学力試験(二次試験)における英語は、学部・学科によって出題内容が異なります。共通しているのは長文読解が中心という点です。
試験時間は多くの学部で90分前後。マーク式と記述式が混在しており、英文和訳・和文英訳・内容説明などの記述問題が出題されることが多いです。
以下は主な学部の傾向をまとめたものです。
| 学部 | 試験時間 | 主な出題形式 |
|---|---|---|
| 教養学部 | 90分 | 長文読解・英文和訳・内容説明 |
| 経済学部 | 90分 | 長文読解・英文和訳・和文英訳 |
| 理学部・工学部 | 80分 | 長文読解・英文和訳・文法問題 |
| 教育学部 | 80分 | 長文読解・英文和訳・和文英訳 |
上の表はあくまで目安です。年度によって形式が変わることがあるため、最新の過去問を公式サイトや赤本で確認するようにしてください。
文章テーマはどんな内容が多い?
埼玉大学の英語では、社会・環境・科学・文化・哲学的テーマの英文が頻繁に出題されます。難関私大のように文学的な英文よりも、論説文・評論文の割合が高い傾向があります。
テーマには次のようなものが多く見られます。
- 環境問題や持続可能性に関する論説文
- テクノロジーと社会の変化
- 異文化理解やグローバル化
- 心理学・行動経済学的なテーマ
こうしたテーマは日常の英語学習では触れにくいものも多いですが、英字新聞(たとえばThe Japan Timesやガーディアン)を週に1〜2本読む習慣をつけると、語彙力と読解力が自然に伸びていきます。
共通テストとの配点バランスを確認しよう
埼玉大学では共通テストの得点と個別試験(二次試験)の得点を合算して合否が決まります。学部によって比率は異なりますが、共通テストと二次試験の英語を合わせた配点は全体の30〜40%前後を占めることが多く、英語の出来が合否を大きく左右します。
特に英語が苦手な方は、まず共通テストで基礎点を確保し、二次試験では記述力を伸ばすという2段階の作戦が現実的です。
出題傾向と頻出単元を徹底分析
「どこから勉強すればいい?」という疑問に答えるために、ここでは出題傾向を単元別に整理します。頻出分野を優先的に対策することで、短期間でも成果が出やすくなります。
長文読解|最重要単元
埼玉大学の英語試験において、長文読解は得点の中心を担う単元です。1つの大問に700〜1000語程度の英文が使われることも珍しくなく、速読力と精読力の両方が求められます。
設問は「筆者の主張を100字で説明せよ」「第3段落の下線部を和訳せよ」のような記述形式が多いです。そのため、文の構造を正確に読み取り、日本語で自然に表現する力が必要になります。
対策としては、段落ごとに「何を言っているか」を1文でまとめる練習が効果的です。要約トレーニングは精読力と記述力を同時に鍛えることができます。
英文和訳・和文英訳
英文和訳は、単語を日本語に置き換えるだけでは点が取れません。文の構造を理解し、自然な日本語に落とし込む力が問われます。特に関係代名詞・接続詞・分詞構文などが絡んだ複文は練習が必要です。
和文英訳は、シンプルな英語で正確に表現することが大切です。複雑な構文にこだわる必要はなく、SVO構造を意識した明快な英文が評価されます。
おすすめの練習法は「大学入試 英作文ハイパートレーニング(旺文社)」を使って毎日1題こなすことです。解答例と自分の解答を比較しながら語彙・表現の引き出しを増やしていきましょう。
語彙・文法
語彙については、共通テストレベル+α(大学入試基本語彙6000語前後)が目安です。難解な単語よりも、基本単語をさまざまな文脈で使える語彙力を優先してください。
文法は独立問題として出題されるケースと、長文の中で問われるケースがあります。特に注意したいのは時制・仮定法・関係詞・不定詞と動名詞の使い分けあたりです。
「英文法・語法 Vintage(いいずな書店)」や「Next Stage(桐原書店)」などの文法問題集を1冊仕上げておくと、長文の読解にも大きく役立ちます。
合格に必要な英語力のレベル感
「どのくらいのレベルで合格できるの?」という声はよく聞きます。ここでは目標スコアの目安と、現在の実力から逆算した取り組み方を解説します。
英検・TOEICでいうとどのくらい?
埼玉大学の英語合格ラインを英語外部検定のスコアに換算すると、英検準2級〜2級程度の実力が最低ラインとされています。二次試験で高得点を狙うには、英検2級〜準1級相当(CEFR B1〜B2)の語彙力と読解力があると安心です。
TOEICで換算すると、500〜650点前後のスコアが一つの目安になります。ただしTOEICはビジネス英語のため、大学入試英語との相性は必ずしも高くありません。あくまで参考程度に捉えてください。
過去問の得点率の目標を設定しよう
記述式の英語試験では、6〜7割の得点率が合格の目安といわれることが多いです。最初は過去問に取り組んで現状の得点率を把握し、足りない単元を洗い出すことから始めましょう。
過去問演習のスケジュールの目安は以下のとおりです。
- 受験の1年前:過去問を1〜2年分解いて現状確認
- 夏休み:単元別の弱点補強(読解・和訳・語彙)
- 秋以降:過去問を年度別に本番形式で解いていく
- 直前1〜2ヶ月:時間配分の練習・答案の書き方を固める
このスケジュールはあくまで一例です。現在の学力や学習時間に合わせて柔軟に調整してください。
共通テスト英語との連動を意識する
共通テストの英語はリーディング・リスニングが各100点の計200点です。二次試験の英語と並行して対策することで、語彙力や読解の土台が共通して伸びていきます。
共通テストで8割以上を安定して取れるようになると、二次試験の長文読解でも読むスピードと理解度が上がっていく実感が得られやすいです。まずは共通テストの完成度を高めることを第一歩にするのもよい戦略です。
ステップ別・効果的な勉強の進め方
ここでは実際にどう勉強を進めればいいかを、ステップ別で解説します。なにから手をつけるべきか迷ったときは、この流れを参考にしてみてください。
ステップ1|語彙と文法の土台を固める
すべての英語力の土台になるのが語彙と文法です。単語帳は「システム英単語(駿台文庫)」や「ターゲット1900(旺文社)」などを1冊選び、毎日コツコツと継続することが大切です。
文法は問題集を1冊仕上げることを目標に、1日1〜2テーマのペースで取り組むと無理なく続けられます。覚えるだけでなく、実際に例文を書いてみる・口に出してみることで定着率が上がります。
ステップ2|読解力を段階的に伸ばす
語彙と文法の基礎ができたら、読解のトレーニングに移ります。最初はセンター試験・共通テストの過去問を素材にして、全訳を見ながら精読する練習から始めましょう。
慣れてきたら、「やっておきたい英語長文シリーズ(河合出版)」などを活用し、500語→700語→1000語と文章の長さを段階的に上げていきます。毎回「段落ごとの要旨メモ」を取る習慣をつけると、長文の構造把握力が育ちます。
ステップ3|記述力を集中的に鍛える
埼玉大学で点数差が出やすいのが記述問題です。和訳・英訳・内容説明など、どの設問も「正確さ」と「日本語・英語としての自然さ」の両方が求められます。
記述対策として効果的な方法は以下の3つです。
- 毎日1文、英文を日本語に訳す練習をする
- 解答を学校の先生や塾の講師に添削してもらう
- 採点基準を意識しながら模範解答と比較する
特に添削を受けることは大きな効果があります。自分では気づけない表現のクセや誤りを直してもらうことで、答案のクオリティが格段に上がっていきます。
おすすめの参考書・問題集セレクション
市販の参考書や問題集は数が多くて迷いますよね。ここでは埼玉大学の英語対策に特に役立つものを、目的別にまとめました。
語彙・文法の定番参考書
語彙は「システム英単語(駿台文庫)」が受験生に広く使われています。見出し語約2000語を「ミニマルフレーズ」という短い句で覚える仕組みで、語彙が文脈とセットで身につきます。
文法は「大岩のいちばんはじめの英文法(東進ブックス)」から始めて基礎を確認し、その後「Vintage(いいずな書店)」や「Next Stage(桐原書店)」で問題演習に移るのが王道のルートです。
読解・和訳対策の問題集
読解演習には「やっておきたい英語長文300/500/700(河合出版)」がおすすめです。難易度が段階的に設定されており、自分のレベルに合ったものから始められます。
和訳練習には「英文和訳演習(駿台文庫)」が定番です。基礎編・中級編・上級編とレベル別に揃っており、解説も丁寧で独学にも向いています。埼玉大学レベルでは中級編を仕上げておくと十分な力がつきます。
英作文対策の問題集
和文英訳対策には「大学入試 英作文ハイパートレーニング 和文英訳編(旺文社)」が実践的でおすすめです。頻出の表現パターンが網羅されており、短期間で答案の質を上げることができます。
自由英作文が出題される学部を受験する場合は「英作文のトレーニング(Z会)」も加えると、意見を論理的に展開する力が身につきます。
塾・予備校を使って効率よく対策する
独学でも対策は可能ですが、記述式の添削や弱点の把握という点では、塾や予備校の活用が効果的です。ここでは埼玉大学の英語対策に向いた学習環境の選び方を紹介します。
記述添削が受けられる塾を選ぶポイント
埼玉大学の英語は記述比率が高いため、添削対応ができる塾・予備校を選ぶことが大切です。添削がなければ、自分の解答の問題点になかなか気づけません。
選ぶ際のポイントは以下のとおりです。
- 講師が記述解答に対して具体的なコメントをくれるか
- 国公立大学の英語に対応したカリキュラムがあるか
- 過去問演習を授業や自習に組み込んでいるか
大手予備校であれば、河合塾・駿台予備校・東進ハイスクール・四谷学院などが国公立英語の対策コースを持っています。埼玉県内では大宮・浦和などの主要校舎で対応しています。
武蔵浦和の予備校選び完全ガイド|大学受験に強い予備校を徹底比較
映像授業・オンライン講座の活用法
通塾が難しい場合や、特定の単元だけ強化したい場合は、映像授業・オンライン講座も有効な選択肢です。
たとえばスタディサプリでは、英文解釈や英作文の講座を単元別に受講できます。スキマ時間に繰り返し視聴できるため、部活や学校行事で忙しい時期でも継続しやすいメリットがあります。
映像授業で学んだ後に問題集で実践演習を重ねるというサイクルを意識すると、知識が定着しやすくなります。
個別指導塾でピンポイント補強する
「長文は読めるけど和訳の表現が下手」「英作文のコツがつかめない」など、特定の弱点がはっきりしている場合は個別指導塾が力を発揮します。
個別指導では自分のペースで弱点に集中でき、疑問をその場で解消できます。集団授業との組み合わせで使うのも効果的です。個別指導塾TESTEA(テステア)やトライ、明光義塾など、埼玉県内に多くの教室があります。
直前期の対策と過去問演習の進め方
試験直前の2〜3ヶ月は戦略的に過去問に取り組む時期です。ここでは本番を意識した過去問演習の進め方と、直前期に意識したいポイントをまとめます。
過去問は「解く→分析→復習」のセットで
過去問演習は、ただ解くだけでは意味が薄いです。「解く→分析→復習」の3ステップをセットで行うことで、初めて実力が上がります。
分析では「なぜ間違えたか」を3つに分類するのがコツです。
- 語彙・文法の知識不足によるミス
- 文構造の読み違いによるミス
- 時間不足や書き方の問題によるミス
分類することで、何を補強すればいいかが明確になります。同じミスを繰り返さないための「ミスノート」を作るのもおすすめです。
時間配分の練習を繰り返す
記述式の試験で多くの受験生が直面するのが時間切れの問題です。解けた問題を書ききれなかったり、最後の大問に手が回らなかったりすることを防ぐために、本番と同じ制限時間で解く練習を重ねましょう。
時間配分の目安として、長文1問あたり15〜20分、和訳・英訳は1問5〜10分と大まかなペース配分を自分なりに決めておくと落ち着いて臨めます。
直前1週間は知識の整理とメンタルケアを
試験1週間前は、新しい問題集を始めるよりもこれまでの学習の総整理に集中しましょう。ミスノートを見返す・英作文の表現集を確認する・得意分野で自信を取り戻すことが、本番のパフォーマンスを安定させます。
睡眠・食事・体調管理も成績に直結します。直前期は無理な夜更かしを避け、試験当日のコンディションを最高の状態に整えることを最優先にしてください。